170901

今日は病院に行った。時間を間違えてしまったので近くのフレッシュネスバーガーでスープとハンバーガーを注文して、リルケの若き詩人への手紙を読みながら時間を潰した。スープはぬるく、店は煙草くさく、手にしてる本は眠くなるものだった。詩人という人種はすぐ孤独になりたがる。そうしてるうち診察の時間が来たので待合室に戻った。最近は涼しくて過ごしやすい。夜のこの空気を保存していつでも取り出せたらいいのにと思う。遠くの町まで列車で旅をするのを想像しながら眠りについた。

170727

少し長くなるのだけど、ついこの前、長野に住む知人の家に泊まりに行った。一時間に一本しかない電車に乗り、女子学生の群れを眺めていると、同じ車両に乗っている、と連絡が入る。探すとすぐ近くに彼はいた。二人でホームを降りて、田んぼ道を歩き、話しながら家に向かう。途中で近所の人と会って、会費の連絡がどうこうのという話をしているのを見て、ああ、彼は本当にここに住んでいるのだな、と感じた。そうしているうちに、田舎に不釣り合いな集合住宅まで辿り着き、さらに階段を五階まで登り、やっと知人宅に着いた。入ってすぐに、プラスチックの飼育カゴが机の上にあるのを見つけた。中を覗くと、尻から黄色い卵を出す、今にも息が途絶えそうな白い蚕がいた。後尾をして産卵を終えると、雄も雌も死んでしまうんだ、冷蔵庫を見ながら知人が言う。そして何もなかったのか、食べに行くことしよう、と言った。

 

知人の車で暗い道を進み、ラーメン屋にたどり着く。注文をし、届いたラーメンを食べながら話し、また家に帰ってきて酒を呑んだ。知人は色々な種類の酒が作るのが上手だ。最初に費用がかかるけど、一度揃えてしまえば、ビールよりコスパがいいし楽しいんだ、と彼は言う。何杯か呑み、体がベタベタしていたので、風呂を借りていいか申し出て、シャワーを浴びた。小さなバスタブの湯に浸かったら眠くなってしまったので、そのまま部屋を借りて寝させてもらった。パジャマを持っていなかったので借り、布団に身を沈めているうち、眠りについた。

 

朝起きると蝉が合唱していた、それをしばらく微睡みながら聞いていた。知人も起きてきて、途中の街で買ってきた食パンを二人で食べた。コーヒーを入れながら、私が話すことに対して、「助けてもらえる人間が許せないのではなく、単純にずるいと思っているんだよ」と彼が言った。ああ、そうなのかもしれない、そんな気がする。帰りの高速バスが来るまでには、まだ時間があったので、家を出て、近くのスーパーのイートインスペースで話しながら待つことにした。喉が乾いた、と彼は言い、自販機でマンゴージュースのホットを買って飲む。(はたして美味しかったのだろうか?)飲みながら、彼は主に現在の自分の人生が概ね幸せであることについて語り、私は最近していた恋の話をした。彼の最近のことについて尋ねると、今恋人が3人いると言った。彼には奥さんもいるし、沢山の恋人がいる。それは彼と彼の妻、すべての恋人が望んでいる関係だ。最後にハグをして、高速バスに乗った。バスの窓からしばらく夏の雲を見ていた。気づくと、全身からほとんどの力が抜け落ちていた。

170617

そういえば先日、頼んでいたジョルジョモランディの画集が届いた。最近友人に贈った物なのだけど、自分のためにも欲しくなってしまって購入したものだ。モランディの絵は静かで慎重に暮らしていく自閉性があって、見ていると心が落ち着く。夜は小さな魚になってさらさらした砂に潜り込んで眠ること考えているうちにいつのまにか眠りについていた。入眠についてはここのところ良好だ。

170613

今日は一日中寝ていた。布団に潜りながら動画サイトで動画をずっと見たり、犬が鳴いているのを聞いていたり、あとお鍋が食べたいなって思ったりした。最近暖かくてずっと眠ってしまう。本当に眠くて何かをしようとも思わないし、先のスケジュールを立てたりもできない。この生活には毎日何もないけど、何もなくても別にいいと思ってしまう。

170527

今日は土手まで散歩に行ってみた。初夏の涼しい風がとても気持ち良かった。川の流れを眺めていたら、風が吹いて日傘が飛んで行って、そして背の高い草に引っかかって止まった。喉が乾いたので、自販機で何か買おうとボタンを押したらお金を入れても出てこなかった。自販機に書かれている電話番号のサポートセンターに電話をしてみたけれど、土日は休みのようで繋がらなかった。時間外アナウンスを聞いていたら、昔自分が健康食品のカスタマーサポートセンターで働いていたことを思い出した。あの時は、仕事をするのはやりたいことがあってそのためにお金を貯めたいからだとか、お客さんに丁寧な案内をして喜んでもらいたいとか、希望を持っていて、前向きで一生懸命だった気がする。仕方ないので、代わりに別の自販機でアップルジュースを買った。布団に入ったあと、なんとなくあの人のことを考えた。元気だといいなと思う。海辺のカフカに出てくる司書みたいな人と恋愛したいと思いながら、眠りについた。

170506

今日は突然友人に誘われて、由比ヶ浜に夜光虫を見に行った。発光プランクトンの死骸で青く光る海は日常とかけ離れていていて、今何を目にしているのかやなぜこの場所にいるのかがわからなくなった。見る前に近くの海辺のドイツ料理店に入った。グラシュという牛肉とパプリカの煮込みとエルディンガーというビールを注文した。切り盛りしてる店の女将は客にブラックジョークを飛ばしてくる面白い人だった(最初は恐い人だと思って注文するときも緊張してたのだけど)。帰りは江ノ電の狭い車両が暖かくてとても眠かった。

170412

今日は降り続いていた雨が止んで、かわりに風の強い一日だった。天気が悪いせいか日中眠りこけてしまい、夕方に目が醒めてからもずっと布団に潜り込んでいた。夜中に喉が渇いて、近くにある自販機まで行くと風が轟々と強く鳴っている。炭酸飲料が飲みたくて、スプライトのボタンを押した。今日は早く寝る為に、これを書き終わったらインターネットに接続しないで眠ろう。